社会
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民主党が惨敗した。国民はよく見ている。民主主義は一歩誤ると衆愚政治に陥りやすいが、今回の結果をみていると健全だ。消費税発言が原因のように、マスコミは異口同音に発信したが、それは必ずしもあたっているとは限らない。何といっても、決め手は菅首相の言動が、有権者に不信と怒りをもたらしたという方が良いのではないか。発言に責任を全く持たない、言い訳、又、言い訳、そして逃げ。鳩山(前)首相は、前言を翻す名人だったが、菅さんの言動を見ていると、“狡猾”という言葉がピッタリだ。“10%引き上げると言ったって、今すぐではない”“10%引き上げても、収入400万以下の家族には還付します”等々、まるで消費税の何たるかを理解していない発言であると同時に、知識のない人達に甘言を弄する始末。そもそも、長州藩の奇兵隊は最後は逃げた。中身も質が悪かった。それを自ら、菅さんは自分の内閣を奇兵隊内閣と定言した。そういった意味では、菅さんは己を知っていたし、民主党の中身を知っていたから、おもわず本音を吐いたのかも知れない。おまけに奇兵隊の高杉晋作は、30代であの世へ逝ってしまったから、菅内閣も長くはないという菅さんの直感があるのかも知れない。
民主党で当選した大野氏も、落選した島田氏も、消費税には終始しっかりした言を吐けなかった。可哀想に、リーダーが勝手だから兵卒は路頭に迷うのだ。しかし、特にさいたま市は、今まで民主党が強かったから、かなり候補者は助けられた。とにかく“なるほどな”という演説は、この民主党の御両人からはついに聞けなかった。
自民党はよく頑張った、有権者は、民主にも自民にもウンザリしていたが、民主という足腰がなく、言動に信憑性がない政治の敵失によって、救われたということを忘れてはなるまい。当選した関口氏からも、流石という弁舌は聞けなかった。埼玉に潜在的にある70万~80万近くの自民党支持者の票が、こんな民主より自民の方がマシだという行動に走らせたのだろう。自民党は心して、昨年大敗した原因を総括して出直すべきだ。
公明党は頑張った。西田氏の主張はかなり説得力があった。政界に三極がいかに必要かということを力説していたが、頷いた有権者が多かった筈だ。また、民主党批判も的を射ていた。ぶれない政党――公明党は効き目があった。
みんなの党の小林候補は大善戦だった。何の組織もなく、著名人でもなく、政策を訴えたが、みんなの党の政策が一番わかりやすかったのではないか。まず、政治家や官僚の数を大幅に減らす、消費税はそれからだという一貫した姿勢が良かった。そして、“アジェンダ!”などというわかりにくい言葉がこの党のお題目だが、要は政策だけでなく政策の実行、そして志ということらしいが、小林候補そのものの人柄として受け止められたのではないか。いずれにしろ、このみんなの党の存在は、今後の埼玉県政にとっても、大きな台風の目になることは事実だろう。急がねばならぬのは“組織づくり”これに尽きる。
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