トップページ ≫ 社会 ≫ 高校生が模擬投票~クラーク記念国際高校さいたまキャンパスの試み
社会
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来夏の参議院選挙から選挙権が18歳以上に引き下げられることが決まり、学校教育の場において、より詳しく選挙制度や政治について教育をする必要性に迫られている。そんな中、クラーク記念国際高校さいたま校(大宮区・今窪一太キャンパス長)では、授業の一環として模擬選挙を取り入れ、昨年12月から実施。この7月も埼玉ローカル・マニフェスト推進ネットワーク協力の元、第2回目を実施した。参加したのは2、3年生の30人で、先ずマニフェストを読み比べ、重要と思われる政策テーマについて考え、その後グループに分かれ議論し、模擬投票となった。模擬投票に参加した佐藤穂乃花さん(2年生)は、「選挙はまだ何年も先のことで、自分には関係ないことだと思ってましたが、模擬投票に参加してみて、他人の意見に左右されず、自分の考えで(投票に)行くことが重要だと感じました。正直マニフェストは難しくてよく分かりませんでしたが、医療政策など身近で分かりやすい政策を示してくれたら、親子で議論し、投票行動に移せるとも思いました」と、感想を述べた。また、樫原歩乃香さん(3年生)は、「(マニフェストは)難しく、分かりにくかった。私たちが夢を持てるような、例えば雇用の安定や子育て政策など、分かりやすく、響く政策を示してほしい」と、苦言を呈しつつ、より政治について関心を持たなければいけないことを実感したそうだ。授業を担当した中川喜代志教諭は、「生徒たちは政策を比較するためにマニフェストを読み進めましたが、どの候補者も独自色を出したがるあまり、内容が多くなり、分かりにくいという印象を持ってしまいました。政策を比較するための“物差し”がほしいと、埼玉ローカル・マニフェスト推進ネットワークに、学生、記者、教員などイシュー別に聞き取りをし、“物差し”を作ってもらいました。その“物差し”を指標に、絞込み作業をした後投票行動に移りました」と、授業の様子を話した。さらに中川教諭は「ほとんどのマニフェストは高齢者に向けられており、私たちには魅力を感じないと、シビアに言ってましたね」と、生徒たちの感想を話した。クラーク記念国際高校さいたま校の試みは大変意義深く、近年の低投票率に歯止めをかけるきっかけになるかもしれない。さらに、選挙を意識するあまり「投票へ行く世代」だけにターゲットを絞り政策を立案する政治家への警鐘となるだろう。
直木 龍介
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