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コラム …男の珈琲タイム
【折々の女将たち】
名女将と呼ばれなくとも
四季折々の花のように
様々な色彩を放ちながら
生きとし生きる女将模様を綴る
再婚の女将
女将は再婚だった。だからこそ、結婚の何たるかをよく知っていた。
夫婦は所詮他人だというさめた気持ちと、人は支えあわずに生きられないという一方の事実も知っていた。
今度は離婚という一見「負の体験」を必ず「正の未来」につなげようと思った。亭主はそんな女将に妻としての理想を追いすぎた。一流の女将になろうと励めば、やはり、妻としての役目が若干おろそかになってしまう。女将と妻と母と―これを全て一流に。しかしそれにはやはり無理ときしみがきた。女将を全うすることは、並の才能ではできない。夫の心は離れた。女将は決意した。心は離れてもいい、この旅館を守りぬくことによって、夫もまた、女将の巣に戻るだろう。今、この温泉町の女将は周囲では一流と、評判はすこぶるよい。女将の夫婦和合はかなりの至難の術なのだろうか。
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