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さいたま市議会12月定例会レポート① 〜貧困家庭児童への食事支援
2015年12月04日
子どもたちが犠牲になる痛ましい事件事故が後を絶たない。DVや「いじめ」など、今子どもたちが置かれている環境は過酷だ。DVや「いじめ」に至らないまでも、ひとり親家庭や、多子世帯の子どもたちが孤立するケースが増えている。その孤立する子どもたちの居場所を作ろうと、東京都豊島区に、豊島子どもWAKUWAKUネットワーク(栗林知絵子理事長)が開設された。「要町あさやけ子ども食堂」や「池袋本町プレパーク」、そして「無料学習支援」などで孤立する子どもたちをあらゆる面から支援しているNPO法人である。しかし、小さなNPO法人なので、資金面で苦労していることも事実で、今後豊島区がどのような形でこうした活動を支援するか注目される。
さいたま市内にも孤立する子どもは大勢おり、今後その子どもたちを支援する「居場所作り」が急務だが、さいたま市議会12月定例会に於いて、谷中信人市議会議員(浦和区選出・公明党)が登壇し、「市民活動が支える食の支援」というテーマで一般質問を行った。
子どもが家に帰っても誰もいない状況や、放課後や夜間に居場所がなく、その要因の1つが貧困である。国に於いては「子どもの貧困対策の推進に関する法律」や、「生活困窮者自立支援法」の成立を経て、子どもの学習支援や食の支援といった「居場所」を年間50万人分整備するなど、貧困の連鎖を断ち切るための、ひとり親世帯の自立を応援する方向性を打ち出している。東京都豊島区の小さなNPOが独自に「居場所づくり」を始めているが、これらはお金もない、人もいない中で運営されており、尊い「善意」によって支えられている。こうした活動を行うボランティアに対し、さいたま市がどのように支援するのか質問した。
谷中議員の質問に対し、高橋篤子ども未来部長は、「さいたま市に於いて、今年4月からの生活困窮者自立支援法の施行に伴い、学習支援事業の対象者を、これまでの生活保護受給世帯の中学生に加え、児童扶養手当全額受給世帯の子どもたちも対象とし、さいたま市の全10区で実施している。この事業においては、NPO法人と連携し、ボランティアの方々と共に子どもたちの基礎学力定着や、居場所の提供を行っている。子どもたちが安心して過ごせる場所があるということは大切なことなので、今後貧困の連鎖を防ぐこともあるが、ひとり親家庭への支援を含めた施策を推進していくにあたり、市の関係部局・関係機関・団体と連携を図って行きたいと考える」と答弁した。
今、こうしている間にも、孤立する子どもたちが事件や事故に巻き込まれ、最悪の場合は命を失う痛ましいケースも考えられる。今後さいたま市が子どもたちの「居場所づくり」に対し、どのような支援策を打ち出すのか、注目されるところだ。
NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク
http://toshimawakuwaku.com/
直木 龍介
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