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さいたま市でシンポジウム「生きる力と豊かな心をはぐくむ食育」開催
2016年01月26日
1月20日水曜日、市民会館おおみやで、学校給食週間記念行事「生きる力と豊かな心をはぐくむ食育」が、さいたま市教育委員会、さいたま市学校食育研究会の主催で開催された。
会場では、児童生徒のポスターや給食の歴史レプリカなどの展示と、各校自慢の学校給食レシピの配布があり、展示に見入ったり、レシピを手に取ったりする参加者の姿が多く見られた。
開会の挨拶で、さいたま市長 清水勇人氏より、2015年7月、市立の小・中学校全160校に給食室が完成し、自校式給食がスタートしたことや、できるだけ地域の食材を使って調理すること、シェフ給食、学校給食ファームなど、さいたま市の給食の取り組みについての紹介がされた。
シンポジウムに先立ち、学校法人服部学園 服部栄養専門学校 理事長・校長 服部幸應氏の基調講演「心と身体を強くする食育力」が行われた。食育の3本柱「選食能力」、「衣食住の伝統を継承」、「グローバルな視点で食や環境について考える」について語られた。現在日本では、孤食や個食、生活習慣病の増加による医療費の増加、若い世代の女性の栄養バランスの悪い食事による将来へのリスク、食料自給率の低さなどの問題を抱えている。これらの解決には、家族みんなで食卓を囲んで同じ料理を食べることと述べた。旬の食べ物やバランスの取れた食事を知る「選食能力」が養われ、食事のマナーが身につき、日本の「伝統の継承」となる。また、食を通して「さまざまな問題を考える」機会にもなる。そして、家族間のコミュニケーションにより、幸せホルモンと言われる「オキシトシン」が分泌されるので、子どもたちの豊かな人間性を育てていくことに繋がると、家庭教育の重要性を語った。
シンポジウムでは、「給食を通して生きる力と豊かな心をはぐくむ食育」をテーマに、服部幸應氏ほか、さいたま市教育委員会 教育長 稲葉康久氏、パレスホテル大宮 副料理長兼宴会・洋食レストラン統括料理長 毛塚智之氏、さいたま市PTA協議会 理事 鈴木二美子氏、さいたま市立上木崎小学校 栄養教諭 中村祐子氏と、コーディーネーターとして、さいたま市教育委員会学校教育部 参事兼健康教育課長 平沼智氏が登壇。自校式給食により温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいままで提供されることや、学校栄養士による給食管理によって、食文化を学ぶ献立や食に関する指導の充実、地場産物の活用を可能にしていること。また、地元シェフによる学校給食で、食事のマナーや文化、食材のテロワール(気候風土)を学び、食への関心を強くするといったことを、それぞれの立場から話をした。
最後に、「大人が考え、意識することで、子どもへの食育に繋がる」と結ばれたが、学校や給食に任せきりでなく、家庭でも関心を持ち、学校と家庭が一体となって食育をすすめることが大切だと感じた。
岡 アヤコ
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