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コラム …雪んこの頑張って咲きます♪
ふと銀座のあるバーを訪れた。
客は仕事帰りの品のいい紳士が数名といったところだ。
その店にはメニューがなかった。
私は一軒目のお店のワインでほろ酔いだったので、逆に面倒なメニューを見なくていいのだとの安堵を覚えた。
それは、銀座イコール高いという方程式を超えた何となくの感情もあったからだ。
私は久しぶりにシンガポールスリングを頼んだ。
何年ぶりだろうか。この名前を口にしたのは。
村上龍の小説にシンガポールのホテルを舞台にした「ラッフルズホテル」というものがあった。
そのラッフルズホテルのバーで最初につくられたジンベースのカクテルである。
そのカクテルを求めて、若かりし頃、シンガポールに飛んだものだ。
あの頃を思い出しながら、飲んだそのカクテルは格別だった。
思い出に浸りながら、プライベートといえど、仕事柄というものなのか、悪い癖がでて、マスターにマイクを向けた。
まず、マスターへの質問は、なぜメニューがないのかということだ。
その答えは「お客様に好きなものを飲んでいただきたい」と。マスターの配慮なのだ。
マスターは数多くの私の質問に答えてくれながらも、時より「はい」と何とも言えない笑みをこぼす。その短い「はい」は多くの言葉を凝縮しているような、マスターの18年分の歴史を映し出していた。
心地よい「はい」だった。
そこは銀座七丁目にある扉に丸窓があるバー。
マスターでありオーナーの三枝氏は行徳から自転車で通っているという。その時間は45分だというから驚きである。
その自転車が店内の天井にオブジェのように飾られていた。
なぜか、丸窓と一緒で、まるで隠し事のないマスターのおおらかさと明るさの表れのように思えた。勿論、お値段も銀座にしては安いのが嬉しい。
その何日か前、京橋の日本酒で有名な獺祭バーに行った。
座るだけでひとり千円と値がはるが、食事もカラスミのうすーいのが4枚2400円。さらに、シャンパングラス1杯6500円という驚きの日本酒がある高級バーだ。
6500円のものは安倍総理がオバマ大統領に贈ったことでも有名なお酒である。
「この高いお酒はでるんですか?」の私の問いに「はい、一日5、6杯でますよ」と、私の質問に苛立ちを感じたのだろうか。何とも、上から目線の店員の態度が鼻についたのと、ここでは思いきり飲めないとの私のセンサーが働き、1時間もしない間に出てきてしまった。
獺祭好きには一度は行ってみるといいバーなのかもしれないが…。
獺祭という知名度を持つ高級バー、また銀座の裏通りにある癒しのバー。
私はお酒を飲むときは思いっきり飲むか、癒されたいと思うので、気取らないが上品な、そして店とともにいい歴史を歩んできたマスター三枝氏に逢いに、またその丸窓のある扉をあけにいく。
「BAR TOSTI」
東京都中央区銀座7-3-15銀座西七会館1F
「獺祭バー 23 |
東京都中央区京橋3-1東京スクエアガーデンB1
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