４３歳の社長Ａさんに久しぶりに会い、食事をした。ちょっと会わぬ間にずいぶんと成長した。大きくなったのだ。物を観る眼が鋭くなった。

学校を出て自ら、小さな会社に応募し、掃除また掃除の修行。そして着々と仕事を覚え、いまでは小さな会社を３００名の会社にした。秘訣は平らな心といった。気分屋だと部下は絶対についてきませんといいきった。

そのはなしの中で、数名の社長の過去と現在が話題になった。みんな女性だった。去年９２歳で亡くなったＣ社長は、１００名をこす社員を亡くなるまでまとめて内容の良い会社にした。社員を叱ったことがなかったという。要するに人望があった。決して感情的になったことがないという。

一方、現在５０代の２人の元女社長は感情の起伏が激しく、とても部下がついていくような人格ではなかったという。高学歴だけが一人歩きして、その日の気分をあらわに出して結果として会社潰したという。

「女性の時代だからこそ、平常心を失わない大人の経営をしてもらいたいですね」４３歳の社長Ａさんは締めくくった。