新しい小池都政がいよいよはじまって現実的な問題解決に突き当たっていく。例えば築地の移転について、小池知事は延期を考えているようだが、これとして議会の協力なくしては成り立たない。今のところ自民党は必ず反対にまわってくるだろう。

　地方政治は二元代表制（執行部と議会がそれぞれの権力をもっている）だから、知事がいかに良案を出してもこの壁にぶつかってしまう。良し悪しよりも権力の闘争となり往々にして良識とは程遠いところで物事が決定してしまうところに大きな問題があるのだ。都政の行方を埼玉県議会もさいたま市議会も注目するゆえんである。いくら小池氏が公約で議会を解散しようとしても不信任案が提出されないと解散は不可能だ。来年都議選があり、小池さんは多数派をつくらなければできない。しかし、その前に何らかの事情で都議会自民党に地殻変動が起きたら別だ。小池知事の手腕に全国が注目しているゆえんだ。