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コラム …男の珈琲タイム
私の血は茨城だ。だからかもしれないが稀勢の里を昔から応援してきた。もしかしたら久方振りに日本人横綱かというときは茨城の血が騒いだ。おまけに弟弟子の関脇高安も茨城ときているからなおさらだ。
千秋楽は頭にまで血がのぼった。大ケガをしている稀勢の里は休場かと思っていたところ、横綱の誇りと責任を背負って、土俵にあがった。解説の北の富士さんも絶対無理と決めつけていた。誰しも同じ思いだったろう。
しかし奇跡が起きた。一敗の大関照ノ富士を突き落とした。そして決定戦。右の小手投げで照ノ富士を土俵に転げ落とした。左は負傷で使えないから、今まで一度も使ったことのない小手投げを打ったという。鬼をみた。神もみた。人間、究極の時は科学も医学も超えるのだ。想像を絶する気合いが神をつくり鬼をつくるのをまざまざとみせつけられた。
弟弟子の高安は瞬間大泣きをした。兄と弟の深い友情が涙となった。この二人は今、相撲界でも六人しかいない中卒力士だ。だから範となる。
「男は黙ってサッポロビール」というキャッチがあったが、何故か私は「男は黙って稀勢の里」と呟くのが口癖となっている。この寡黙の横綱が最も日本人らしい男の中の男なのだ。
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