文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
テレビはなるべく見ないようにしている。つい見てしまったら最後、時間があっという間に過ぎてしまう。テレビは時間泥棒だ。
そうは言っても、最近、夜はずっとテレビがついている。カラオケバトルやら生活情報バラエティーやらが、こちらを誘惑してくる。基本的には好きなジャンルなので、無視するのが難しい。カラオケバトルの歌い手の、間に挟み込まれる人物紹介には、こころ動かされ、さらに歌の上手さにこころをわしづかみされる。基本的にわたしはチョロイ。すぐに持っていかれる。時に涙まで浮かべて聴き惚れている。
ハッと気づけば 1時間はあっという間に過ぎていて、夕ご飯の片付けが全く進んでいなくてげんなりする。さらに頭にくるのが、テレビをつけた家族のうちの誰かはいつの間にかいなくなっていて、わたしひとりがテレビの前に正座して集中してみているという有様。テレビをつけた人間は、テレビ前から去る時には、テレビを消すかそのままにするかを確認していただきたい。いつの間にか真剣に見始めてしまったわたしに、見続けるのかやめるのかを考えるチャンスをいただきたい!(薄々わかったかと思うが、わたしはいちいち面倒くさいひとだ。)
チョロイわたしが、これまたいつの間にか見入ってしまう番組がある。テレビ東京の『家、ついて行ってイイですか?』だ。終電を逃した人に、タクシー代を払うので「家、ついて行ってイイですか?」とお願いして、家について行くバラエティーだ。一見普通のひとの普通でない人生ドラマが垣間見ることが出来る。人間の意外な一面を見せられて、いつの間にか手にティッシュを握り、グスグスしながら見てしまう。
ええい。もう諦めよう。見る番組を決めて見ることにする。時間を決めて100%全身全霊を込めてテレビを見るならば、「時間泥棒されてしまった感」がなくなるに違いない。
「テレビ、全身全霊で正座して見ちゃってイイですか?」精神で『家、ついて行ってイイですか?』を見ることにする。
檀ままこ
バックナンバー
新着ニュース
- エルメスの跡地はグッチ(2024年11月20日)
- 第31回さいたま太鼓エキスパート2024(2024年11月03日)
- 突然の閉店に驚きの声 スイートバジル(2024年11月19日)
- すぐに遂落した玉木さんの質(2024年11月14日)
特別企画PR