なでしこ便
女性ならでは眼コミ、口コミ、スパイシー語録
「五月雨(さみだれ)」は、一見すると先月五月に降る雨のように感じる。しかし実際のところは梅雨時に降り続く長い雨のことである。つまり、今月六月の雨こそが五月雨なのだ。五月雨と言えば、松尾芭蕉が『奥の細道』で詠んだ句、「五月雨をあつめて早し最上川」があまりにも有名である。この名句はもともと「五月雨をあつめて “涼し” 最上川」だったらしい。“涼し”を“早し”に詠みなおした上で今日に至るのだという。なるほど確かに、束の間の涼しさを吹き飛ばすほどの急流こそ、最上川の主だった特徴である。芭蕉の俳句が、この川に見合う躍動感に近づけざるを得なくなった経緯にも頷ける。 “涼し”から“早し”に詠みなおされた最上川。
今、更に詠みなおしてみたらどうなるか試してみたところ、「五月雨をあつめて“澄みし”最上川」が浮かんだ。手前味噌になっただろうか。
今年の最上川も、数多の五月雨をあつめ流れゆくことだろう。この川の持つ勇ましいリズムを活かしながら、自然界の淀みを研ぎ澄まし、どうか無事に夏雲の浮かぶ日本海へと注いで行って欲しい。
葉桜 こい
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