社会
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夏の音の記憶をたどる時に浮かぶのは、やはり花火の音や祭り囃子の音、風鈴の音。それら一つ一つが優しく愛しく巡ってくる。
夏の甲子園に響きわたる金属バットの快音も大変人気が高く、すっかり日本の夏の風物詩として根付いて久しい。
「夏の甲子園の歌」としても親しまれている『栄冠は君に輝く』は、私自身も深い感銘を受けた名曲である。古関裕而さんの躍動感あふれるメロディに乗り、加賀大介さんが一語一語に入魂された歌詞がまっすぐ鮮やかに届いてくる。この曲に興味を抱いた多くの人がご存知かと思うが、加賀さんは野球プレー時の怪我がきっかけで、やむ無く片足を切断。大好きな野球の道を諦めざるをえなくなった悲運のスポーツマンだ。『栄冠は君に輝く』には加賀さんの野球への熱い情熱が隅々までほとばしっている。そして、ご自身に見舞われた悲運を感じさせることのない「勝利への曲」として見事に仕上がっている。
私の恩人はスポーツを愛しながらも、怪我や病気の多い人生を送り続けた方だった。しかし辛さは前面に出さず、じっくりと病気に向き合い、日常生活も地道にコントロールし続けられた。常に敗者へのエールを絶やさない心温かき方であったが、勝者への賛辞も決して忘れはしなかった。スポーツ選手の情熱が大好きで、いつもはおだやかなのに、スポーツ選手たちの闘志に感化されると「あの目!あの目を見ろよ!」と声をふるわせ、その感動を私におすそわけして下さったこともあった。
もうじき夏の全国高等学校野球選手権が開幕する。恩人もきっと観戦したかったに違いない。しかし今は、辛く長かった闘病生活もゲームセットしたばかり。見事に戦いし尽くした球児のような若い心のまま、深く眠っておられることだろう。貴方は病気にも人生にも勝利された。ここに謹んで栄冠を捧げます。
葉桜 こい
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