社会
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私の周りの70代の友人たちにも、介護サービスを受けたり、老人ホームに入る人が増えてきた。介護保険を払い続けていてもこの分野にはほとんど関心はなかったが、明日は我が身かと思い、敬老の日を機に少しは予備知識を得たくなった。
高齢化社会ということもあり、解説書やネット情報は溢れている。ページを開いてすぐウンザリしたのは、介護とか高齢者向け住宅・施設には似かよった多くの種類があり、どれがよいのか判断するには複雑すぎることだ。当然、必要資金も種類によって大きく変わってくる。
まずはヘルパーなどに自宅に来てもらう訪問介護、訪問看護などがあり、次は施設に通うデイサービス、デイケアなど。これらは居宅サービスと呼ばれる。さらには施設に入居した人に介護保険のサービスを提供する施設サービスがあり、これには公的な介護保険施設と、主に民営で介護保険を利用できる有料老人ホームとがある。
有料老人ホームには「介護付き有料老人ホーム」と「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」と「住宅型有料老人ホーム」があるが、この区分自体がわかりにい。だから、縦割り行政による弊害の典型例だと指摘されている。
社会福祉法人が運営する公的施設「特別養護老人ホーム(特養)」は低所得者向けの老人ホームとされ、入居希望者が多く、なかなか入居できなかった。しかし、法改正され、最近では豪華で料金も高い特養が登場している。
高料金といえば、民営の老人ホームではもっと凄くなっている。最近、テレビの経済番組で紹介された介護付き有料老人ホームの例では、80歳以上の人が前払い金ゼロで入居する場合、月の家賃と管理費、食費で計95万円余で、これに介護保険サービスの自己負担分が加わる。東京・渋谷の一等地にできた3階建てで、介護スタッフが24時間常駐し、入居者1.5人にスタッフ1人を配置。すべて20.4㎡の1人部屋ながら、契約率が高く、終(つい)の棲家として人気があるという。
ただ、老人ホームには他業種から多くの企業が進出してきており、なかには問題ありの施設もあるようだ。「都道府県別老人ホームランキング」を掲載する雑誌があるのも、その辺の事情を物語っている。住宅選び並みの事前調査が必須のようだ。
山田 洋
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