上田清司氏が圧勝した。相手の名を忘れるほどの圧勝。しかし、あまりにも低い投票率に有権者は怒りすら覚えた。こんな話にならない低投票率の選挙に２０億を超える税金をかけていいのか。しかも相手候補は戦い中に次なる市長選に立候補を宣言していた。そもそも現役の参議院を去ってわざわざ埼玉の補選に出馬するとは何ということなのだろう。大物、上田清司氏は振り返って「やりにくかった！」と言った。大きな水害の中で、こんな無意味な戦いをやっていいのかというあきれた疑問の果ての言葉だった。
さて、この上田氏。今や時の人となった。天下の自民党が早くも就任早々二人の大臣辞任劇、また大物官僚の失言劇。小沢一郎氏の新党構想。二階幹事長のラブコール等々。正直、上田氏は並の人ではない。参議院就任は憲法改正も含めてこの人ならではの戦略の下に参議院を目指したのだというのが衆目の一致するところだ。天才的と言ってよいほどの戦略家上田氏は最終的には自民党入りもささやかれている。３年後の参議院選はこの人の去就で大きく変化していくのは間違いない。