トップページ ≫ コラム ≫ 男の珈琲タイム ≫ 俺が俺がのがを捨てておかげおかげのげで生きよ
コラム …男の珈琲タイム
桜の開花がこんなにも早くやってくるのははじめてだ。そして一週間もたてば満開になり、やがて散っていく。日本人の無常感はこの桜に一番影響を受けているのだろう。しかし桜だけではない。万物はみな生まれ朽ちていく。全ては無常なのだ。
「ゆく川の流れは絶えずしてしかももとの水にあらず」
と方丈記は説いている。この無常と流転の中でいかに生きていくかは人類の課題である。宇宙からみれば、この一瞬でしかありえない生のつぶやきと嘆きの中で、我々はせめて誠を尽くして生きていきたいものだ。しかし、実際は誠は夢物語にすぎないのかもしれない。忘恩の輩がなんと多いことか。恨み、憎しみ、我(が)の固まりが悲しいかな人間の性なのかもしれない。筆者の先輩がよく語ってくれたものだ「俺が俺がのがで生きず、おかげおかげのげで生きろ」と。100パーセントは実践できないが、せめて90パーセントは実行してきたつもりだ。人間、諸悪の根源は忘恩と背信。そして何よりも我(が)なのかもしれない。桜には我がない。人知れず咲いて、人知れず散っていく。美しいではないか。
鹿島修太
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