社会
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経済の大動脈である物流システム、現代の消費生活を根っこで支える欠くことの出来ない社会インフラの要のひとつである。
これまで企業における物流の位置づけは競争の一部として捉えられ、そこに社会全体という視座は薄くあくまで個々の最適化を追求するという次元に留まってきた。また生産〜販売の過程では当然の如く売上など目に見えるものが重視され物流は二の次の扱いで振りかえられる機会は少なかった。
しかし時代の潮目は大きく変わる。時代の変遷とともに就業者の働き方に関する意識は様変わりし、物流業界は慢性的人手不足の状態が続いている。またこの流れは一過性のものではなく恒久的となろうことは想像に難くない。そこで物流の効率化、また生産性の向上が必須の要件となるが、その実現には大きな発想の転換が不可欠となる。
求められているのはこの分野における企業間を飛び越えた新たな物流システムの構築だ。その為には個々バラバラだった仕組みについて標準化を図ることが前提となる。
標準化実現に向けた具体的事例は以下の通りだ。(現状の問題点)
- 伝票の標準化 (事業者ごとに伝票・記載項目がバラバラであり非効率)
- 受渡しデータの標準化(受注者・発注者で商品データの共有が無く、納品時検品に手間がかかる)
- 外装の標準化 (商品サイズがバラバラで、パレットへの積載効率が落ちる)
- パレットの標準化 (パレットも様々な仕様が混在しており、非効率)
この標準化推進についてはハードルも様々存在する。その最たるものは繰り返しになるが個々企業がそれぞれの商品で他社との差別化を図る目的の一環で物流を捉えてきた経緯にあろう。上記標準化事例でいけば、特に③の項目については商品サイズはおのおの商品の命ともいえるデザイン・性能等とも直結しており、その実現は容易ではない。
但し大きな視点から最優先されるべきは物流システムそのものの維持であることの異論はあるまい。
過去からの流れを一旦断ち切り、聖域を設けずゼロベースで捉え直す。小異を捨て大同に団結する。
只中にある物流改革もまたまったなしである。
小松 隆
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