社会
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コロナ感染拡大が速度を増してはいるが、人の動きは止まらない。国をあげてのGOTOトラベル、GOTOイート。まさにアクセル全開なのだから、致し方ない。
「私は静かなマスク会食をすすめます。」にやりとした菅首相。いつも笑わず、原稿棒読みだった首相が意味不明のにやけ顔をしたとき、危機感ゼロ、この国のコロナ対策はどこへいこうとしているのかと、危惧した国民は多いであろう。
そして、ひさしく映像でみることのなかった小池知事。前期の3500万円といわれる退職金を手にしたせいか。笑顔を添えて、お得意のメッセンジャー。「今度は五つの小」だそうだ。バッハIOC会長との会談の時も肘タッチをすることですらはしゃいでいた。大体あの肘タッチはいかがなものか。日本の伝統美である会釈が最適であろう。グータッチも肘タッチも公式の場ではふさわしくない。
まさに今や、オーバーシュート(爆発的な患者の増加)なのではないか。感染者の数が過去最多になったとき、小池都知事は「実はもう一つの過去最多があります。それは検査数です。」と嫣然と笑った。小池都知事はコロナ第1波の時、数々の英語の羅列でコロナ禍の恐怖を煽った。「ハンマー&ダンス」「アクセルとブレーキ」ウイズコロナ時代は、コロナと共存、コロナ対策をしつつ、経済を回していくという意味ではあるが、はしゃぐ意味はどこにあるのか。
料飲業は3月から落ち込み、自粛を強いられ、夏から秋としのいできた。この年末年始こそ、1年前の営業数字に追いつかなくても回復傾向になればという思いでいる。「小池は無責任すぎる。あのフリップでどれだけの人が地獄に落ちるかをわかっていない」と老舗料亭の主人は吐き捨てた。
菅首相はバッハ会長に対し、「東日本大震災からの復興、人類がコロナに打ち勝った証としての東京五輪」ということすら原稿を読んでいた。はしゃいでバッハ会長と肘タッチをしようとする姿に威厳はなかった。
大曾根惠
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