４月に行われる北海道二区衆議院補欠選挙、自民党は不戦敗が決まった。政権政党として、候補者を擁立しないことは前代未聞である。吉川農林元大臣の「卵収賄」による辞職のための補欠選挙。

同日選に長野では、コロナによって急死した羽田議員の議席を争う参議院選挙もある。下村政務調査会会長の「この４月補選で２敗したら、政権はガタガタ云々」発言は物議を醸しだしていたが、不戦敗のほうが問題ではないか。その背景には菅政権支持率の急落があるとはいえ、当該地区の北海道２区では闘う準備を進めていたという。

国民は冷静な目をもち感性も鋭い。コロナ対策で行き詰まったことを素直に認めず、謝らず、官房長官時代同様メモを読み上げる菅首相には、NOなのだ。どんなことにもあきらめない気持ちをもって、コロナにも立ち向かい、北海道のためにと勇躍出馬する候補が熱量をもって訴えれば結果はわかない。自民党幹部には、箱根駅伝で奇跡の大逆転を遂げた大八木監督のあきらめない気持ちで、１区間ずつタイムを削っていった選手の精神力を学んでほしい。決められない民主党政権から政権を奪取した自民党だが、この肝がすわっていない迷走する姿でさらに人心は離れていくのではないか？

大曾根惠