トップページ ≫ 社会 ≫ 舌禍?本音? 組織におけるリーダーシップとは
社会
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渦中の人の女性蔑視的発言が内外に大きな波紋を呼んでいる。当初の思惑が大きく外れ、特に海外からの止まぬ激しい抗議に押し出される格好での辞任となった。そもそもこの問題発言の質的要素は発言者の本質的価値観に内在しており、現在の世界標準の価値観に照らせば公的立場にある人の発言として看過されるものではなかった。
また火消しに躍起となった関係者の様々な反応も含めて、図らずもこの国の人権に配慮する意識の低さが露呈されたといえよう。
ひとは哀しいかな自分の見たいようにしかものを見ない偏狭な一面を持っている。極論を承知でいえば、こうした傾向が顕著な人は他人の発言を戯言としか認識できない。雑音の類に感じてしまうとでもいおうか。
女・男・若者・老人・貧乏人・金持ち・愚者・賢者etc事実上、十重二十重あるレッテルによって人はこの社会の中でドライに腑分けされている。公的統計、企業のマーケティング等の対象として。その意味のみからすれば開かれた意見交換の場など物事をスムーズに進めていくための障害でしかないと捉えている筋もこれまた厳然と存在している。ただどう考えてもこの旧態依然たる手法から導き出される結論ではどだい大したものとは思えない。
少し射程を取り、これからのリーダーシップを考える時多様な意見をベースに据え事象を構築していくおおらかなスタイルがまず前提になるだろうと感じている。
このような資質を有する人を上記に記したようなレッテルで腑分けする事は不可能であり、またナンセンスである。個々人がその資質を有しているのか否かの話になるからである。例えて言えばしなやかな老人もいれば、凝り固まった若者もいる。レッテル貼りとはまったく無縁の話である。
今回の件は、この辞任を受けてひとまず一区切りとなろう。ただ世の中は一足飛びには変わらない。とすれば今回の件からでさえ反面教師的な学びを掬い取ろうとする事は賢明な行為と思う。
様々なシチュエーションにおいてよりオープンマインドな開かれた場を醸成することにより、多くの知恵を結集する機会を増やしていくきっかけのひとつに繋げていく事は可能だろう。
呪いではなく、赦しの精神の先にこそ未来は開かれるものと信じたい。
小松 隆
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