社会
特に埼玉県、さいたま市の政治、経済などはじめ社会全般の出来事を迅速かつ分かりやすく提供。
新型コロナウイルスの爆発的感染拡大もあって、夜間や休日の往診サービスがにわかに注目を集めている。往診・オンライン診療ともに最短30分で医師と連絡がつき、診療を受けることができるというのだ。
往診では医師が薬を家まで持参して処方する。医師は日中は大学病院などに勤めている人が多い。都内や神奈川県の在住者が対象だったが、埼玉県にも広がり、川口市、戸田市、蕨市など県南部、そしてさいたま市の一部で利用できるようになった。
コロナの症状が悪化し、救急搬送を要請したが、病院に搬送してもらえない患者は多い。そのために重大な事態に至った例もある。そうした人々にとっては大変な朗報だろう。
ただ、このサービス及び運営会社の名前が「コールドクター」ということを知り、ちょっと引っ掛かった。「コール」という語は経済用語としても使われている。銀行、保険会社、証券会社などの金融機関が日々に必要な短期資金のことで、市場から調達する。呼べばすぐ来るマネーということで、コールは「コールガール」にも当てはまる。これは半世紀ほど前、当時の新進気鋭の経済学者(今も健在で学界の大御所)の講演会で仕入れた知識だ。
つまり、「コールドクター」というのでは、往診してくれる医師に対する敬意が欠けているようで、私個人としては口にするのもはばかられるのだ。
山田洋
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