社会
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秋薔薇の季節がやって来た。
祖母が大事に育てていた薔薇は、手入れのハサミの音色からして凛としていた。また、この薔薇の咲く裏庭からは一つの俳句も生まれた。それは、ヨチヨチ歩きだった孫がランドセルを背負って歩けるようになったことの寂しさを詠んだものだった。私もいつか薔薇を育ててみたいと思ってきたが、猫の額そのもののベランダでは薔薇も息苦しかろうと諦めていた。
社会情勢が安定しないと、ガーデニング人口が増加するという。ここのところ、コロナ禍の巣ごもり需要も手伝い、ガーデニング人気がより一層高まったことにも納得がゆく。
今年は「ホイップマカロン」という珍しい花づくりに挑戦してみた。「ホイップマカロン」は埼玉県オリジナルの品種で、ペチュニアの一種だ。ユニークで美しい花が咲くらしく、毎日楽しみにしていた。しかし、なんだか様子がおかしい。成長すればするほど、見覚えのあるカタチになっていく。
先日柔らかく花開いたそれは何と、狭い空間でも伸び伸びと育つ小さな薔薇であった。つまり、この花の正体は「ホイップマカロン」ではなく、「ミニ薔薇」だったのだ。何かの手違いでラベルが入れ替わったものと思われる。
この小さな薔薇の落ち着いた佇まいは、小柄だった祖母が秋風の中で頷いてくれているようでとても嬉しい。
葉桜 こい
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