安倍晋三元首相の銃撃事件で、自民党と世界平和統一家庭連合（旧統一教会）の癒着問題が明らかになりつつある。会合に出席したり、写真を撮ったり、本の表紙を飾ったり、メッセージを送ったりしても、関係性を知らなかったと連呼する政治家達。そんな言い訳は通用しない。献金、票集め、奉仕。今後明らかになるであろう政治と宗教の繋がり。はっきりとけじめをつけてもらいたい。

私の母は亡くなる5年前くらいからある宗教にのめり込み、父に内緒で多額のお金を持ち出していた。自律神経失調症という病に侵され、自分がわからなくなってしまったのだろう。「救われたければ献金をしなさい。献金しなければ救われない」と言われ続け、母は救われることなく亡くなった。

宗教を否定するつもりも、賛成つもりもない。正しいのか、間違っているのかさえわからない。ただ、自分の生活ができなくなるほど献金することは間違っている。どんなに献金しても病や貧困がこの世の中からなくなることはない。

悲劇となった安倍晋三元首相の銃撃事件が、政治と宗教の繋がりを明らかにするきっかけとなったことは間違いない。

中山薫