トップページ ≫ 社会 ≫ 2024年物流問題解決に向けた取組み 飲料業界の事例
社会
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2024年4月1日以降、自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限が960時間に制限される。いわゆる2024年問題への対応として競合関係にある大手飲料メーカー各社がこの分野での協力の模索を開始している。
飲料業界も含む加工食品物流ドライバー全体で現状月平均100時間程度の時間外労働が発生、それが24年4月1日以降、月平均80時間が上限となる。ネット通販の物流需要は一層の上昇が見込まれており、このままでは輸送能力はいずれ限界を迎えるのではとの危惧もささやかれている。
今後も恒久的に安定した物流を続けていくためにはリードタイムの延長や納入期限の緩和、そのフレームワークに対する理解など卸・小売は無論の事、消費者まで含めた協力・理解が求められるほか、飲料業界については加えて最大級の物量を全国に配送しかつ輸送ルートも多岐にわたる点も課題となる。
サントリー食品インターナショナル、キリンビバレッジ、アサヒ飲料など大手飲料メーカーは完成品では、競争関係だが川上の物流については非競争分野として共同配送の実現に向けた協働の可能性について模索を開始している。
共同配送の実現例として、味の素・ハウス食品グループ本社・カゴメ・日清製粉ウェルナ・日清オイリオグループの食品会社5社の出資により、味の素物流、カゴメ物流サービス、ハウス物流サービス(一部)の物流事業を統合して誕生したF−LINE社が挙げられる。
容器種類の多さ、輸送ルートの複雑さ、また自販機オペレーションなど身近な手に取りやすい商品であるがゆえに、効率を追求しにくい点も多々あるが、労働環境の改善、また環境負荷の低減に向けた継続可能な物流の実現に向けて世間の注目度も高い。企業の垣根を超えた大同団結を期待したい。
小松隆
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