トップページ ≫ 社会 ≫ 東京マラソン2014~なぜいるこの人?なぜいないあの人?
社会
特に埼玉県、さいたま市の政治、経済などはじめ社会全般の出来事を迅速かつ分かりやすく提供。
東京マラソンから1週間がたった。
ようやく八割方足の痛みとむくみがとれた。
前回の出場より40分ほど早くゴールできた自分に「おめでとう」と言った。
そしてまた応援に駆け付けてくれた仲間に「ありがとう」の言葉を送りたい。
今回の東京マラソンはリハビリ中の私にとって最も過酷な道のりであった。
スタート30分は沿道の声援にハイタッチで応えていたが、その後予測していた痛みが襲ってきた。沿道の声援に応える余裕などなく、私は沿道から離れたコースの真ん中を走った。「どんなに辛くても精神的な痛みにくらべれば身体の痛みなんて何てことはない、ゴールは必ず来る」と自分に言いきかせ、手のひらに書いた「自分に克つ」を何度となく見てゴールを走り抜けた。
以上が私のRUN報告である。東京マラソンは3度目の出場であり、過去に報告コラムを書いているので今回はスタート地点の話をするとしよう。
スタート地点に並んでいた私はスタッフに声をかけた。「今日のスターターは舛添さんでしょ?」
スタッフよりも即座に答えたのが近くにいた男性ランナーだった。「いるわけないよ、ソチに行ったんだから」「えー誰がやるの?」の私の問いにスタッフは「そこまで情報が伝わってないからわからない」と誤魔化した。
その言葉にまた別のランナーたちが「ふざけてるよな」「見捨てられたよな」「こうなったら猪瀬がくればいいじゃん」「いや安倍がくるんだろ」と口々に言い出した。
それから30分後、開会式が始まった。
開会式の模様は私のスタート地点から見ることができず、マイクの声だけを聞いて参加した。すると、「話題の人」がマイクを握っていた。思わず耳を疑った。「なんでいるの?」その瞬間、多くの野次が飛んだ。それもそのはず、その声の主は、森元総理だ。また疑問が湧いてきた。「あなたこそ福岡で講演をして失言したり、ここにいないでソチにいなきゃならないのに」
なぜならこの方は2020年東京五輪大会組織委員会会長という大役を担っている。
そしてこの東京の新しいリーダーが不在の東京マラソンは初である。
このリーダーのツイッターをみると「東京世界一」と題して、その日のつぶやきは「ソチ五輪閉会式に臨んでいます。楽しめる演出には、感動しました」と東京マラソンに全く触れていない。
東京マラソンは昨年ワールドマラソンメジャーズに加入し、世界六大マラソンのひとつになった。
その日も私のまわりには台湾、イタリア、フランスと多くの外国人ランナーがいたほどだ。その人たちにも日本国民としてその都市のリーダー不在の事実は恥ずかしく遺憾に思ったのは私だけではないだろう。
さらに今年は大会新記録も出た。それだけに世界のニュースとして注目されたにちがいない。これらを踏まえて「あのリーダーで大丈夫か」という不安を払拭させてもらいたいものである。
(古城 智美)
バックナンバー
新着ニュース
- エルメスの跡地はグッチ(2024年11月20日)
- 第31回さいたま太鼓エキスパート2024(2024年11月03日)
- 秋刀魚苦いかしょっぱいか(2024年11月08日)
- 突然の閉店に驚きの声 スイートバジル(2024年11月19日)
- すぐに遂落した玉木さんの質(2024年11月14日)
特別企画PR